防災週間に見直す「お薬の備え」|持病がある方の準備リスト
毎年8月30日から9月5日は防災週間です。飲料水、食料、懐中電灯とともに、持病のある方に確認してほしいのが「薬」と「服薬情報」の備えです。
災害時には、いつもの医療機関や薬局へ行けない、停電でスマートフォンを充電できない、薬の名前を思い出せないことがあります。薬そのものを持つだけでなく、別の医師や薬剤師にも正確に伝えられる形で情報を残しておくことが大切です。
まず用意したい服薬情報
紙のお薬手帳、電子版お薬手帳、処方内容の印刷物などを使い、次の情報を確認します。
- 薬の名前と量
- 1日に何回、いつ飲むか・使うか
- 何のための薬か
- 飲み薬以外の吸入薬、注射、点眼薬、貼り薬
- 薬や食べ物のアレルギー
- 副作用が出た薬
- かかりつけ医療機関と薬局
- 緊急連絡先
薬の袋だけでは、中身や用法が分かりにくいことがあります。お薬手帳の最新ページを写真に撮り、紙の写しも防災用品に入れておくと、一つを失ったときの備えになります。
紙・スマートフォン・家族で情報を分けて持つ
電子版お薬手帳は、処方・調剤情報を持ち歩きやすく、医師や薬剤師と共有する手段になります。一方で、停電、通信障害、端末の故障に備え、紙の情報も用意しておきましょう。
スマートフォンの画面ロック中でも緊急情報を表示できる機能を使う場合は、公開する情報の範囲を自分で確認してください。家族と共有する際も、不要な個人情報を広く配らないようにします。
薬の保管は「自己流で多くためる」ことではありません
災害が心配だからといって、受診間隔を勝手に延ばす、薬を飲まずに残す、家族の薬を共用することは安全ではありません。薬によっては使用期限、保管温度、遮光、湿気への注意が必要です。
定期受診の際に、次の点を主治医や薬剤師へ確認してください。
- 中断すると危険な薬はどれか
- 災害時に処方が途切れそうなとき、どこへ相談するか
- 予備を持てるか、どの程度が適切か
- 冷蔵が必要な薬を停電時にどう保管するか
- 吸入器や注射器具に必要な付属品
- 避難時に血圧・血糖などをどう記録するか
具体的な予備量は、薬の種類、病状、保険上の取扱いで異なります。一律に「何日分」と決めず、医師・薬剤師と相談してください。
病気別に見落としやすいもの
高血圧・心臓病
薬の名前と量に加え、普段の血圧、体重、水分や塩分に関する主治医の指示を残しておきます。急な中断が危険な薬もあるため、自己判断で休薬しないでください。
糖尿病
飲み薬だけでなく、インスリン、注射針、測定器、センサー、低血糖時の対応なども確認します。食事量が変わる避難生活では薬の調整が必要になることがあるため、平時に主治医へ対応を聞いておきましょう。
喘息・呼吸器疾患
毎日使う薬と発作時に使う薬を区別し、吸入器の残量と使用期限を確認します。停電時に電源が必要な医療機器を使っている方は、医療機関・事業者・自治体と非常時の対応を相談してください。
防災用品へ入れる前のチェック
- お薬手帳が最新になっている
- 薬の一覧に古い処方が混ざっていない
- 使用期限と残量を確認した
- 高温になる車内へ置きっぱなしにしない
- 水ぬれを避ける袋に入れた
- 定期的に中身を入れ替える日を決めた
- 眼鏡、補聴器、予備電池なども確認した
薬を別の容器へ移すと、薬名や期限が分からなくなることがあります。可能な限り、薬名と用法が分かる状態で保管してください。
立川若葉団地クリニックへ定期通院中の方は、次回の受診時に、災害時に中断してはいけない薬、保管方法、体調悪化時の受診目安を確認してください。災害発生後に胸痛、急な息苦しさ、意識障害などがある場合は、薬の確認よりも119番など緊急対応を優先します。
よくある質問
Q1. マイナンバーカードがあれば、お薬手帳は不要ですか?
医療情報を確認できる仕組みはありますが、災害時の通信状況や対応施設によって利用できないことがあります。紙または端末内で見られる服薬情報も併せて準備しましょう。
Q2. 薬を多めにためておけば安心ですか?
飲み忘れで薬をためる、自己判断で服用を減らすことは危険です。予備の考え方は薬ごとに異なるため、主治医や薬剤師へ相談してください。
Q3. 電子版お薬手帳の画面写真だけでもよいですか?
役立つ場合がありますが、更新漏れや端末故障に備え、紙の写しも用意しておくと安心です。薬の名前、量、用法、アレルギーが読めることを確認してください。
Q4. 家族の薬を代わりに飲んでもよいですか?
同じ病名に見えても薬や量は個人ごとに異なります。家族の薬を共用せず、災害時の医療・薬事相談窓口や医師・薬剤師へ相談してください。
